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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻5号

1999年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999 4 皮膚疾患治療のポイント

白癬菌の足底への付着とその予防

著者: 加藤卓朗1

所属機関: 1済生会川口総合病院皮膚科

ページ範囲:P.149 - P.153

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 足白癬の感染経路について,特に環境中の白癬菌の足底への付着とその予防を中心に解説した.患者や被験者の足底を直接圧抵するFoot-press培養法を用いた検討により,未治療の足白癬患者の多くは環境中に白癬菌を散布しているが抗真菌剤外用により比較的速やかに抑制されること,銭湯などの共同浴場,プール,患者家庭では極めて高率に,さらに病院,居酒屋でも裸足になると足底に付着すること,しかしながら,付着しても時間経過や簡単な処置により消失・脱落し発病するのはまれであることなどがわかった.以上から足白癬の予防は患者からの菌散布の抑制,環境中の除菌,足底への付着および発病の防止の3つに分けることができ,患者の適切な治療,掃除など物理的方法による環境中の除菌,集団が裸足になる環境では靴下,靴を履く前に足を拭く習慣をつけること,白癬患者と同居している時は毎日,入浴時とともに就寝前に足を洗ったり拭くことが重要と結論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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