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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻5号

1999年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999

5 皮膚科医のための臨床トピックス

出生前診断

著者: 清水宏1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.169 - P.172

文献概要

 出生前診断は,妊娠の段階で胎児が何らかの疾患に罹患しているか否かを判定する検査と定義される.皮膚科領域で出生前診断の主な対象となる疾患は常染色体劣性遺伝形式をとる重症型の遺伝病であり,スクリーニング検査としての出生前診断は通常行われていない.実際の臨床の場においてはHerlitz致死型,劣性栄養障害型をはじめとする重症型表皮水疱症のリスクに対する出生前診断の症例数が,国内外ともに最も多い.最近,本邦皮膚科領域でも出生前診断が本格的に臨床導入されるにいたり,皮膚科臨床医の遺伝性皮膚疾患に対する対応,遺伝相談の内容や進め方も,変化を余儀なくさせられているのが現状である.本稿では,一般の皮膚科医が知っておくべき皮膚科領域の出生前診断の現状を簡単に紹介した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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