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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻5号

1999年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999

5 皮膚科医のための臨床トピックス

Zoster-associated pain(ZAP)のメカニズム

著者: 宮崎東洋1

所属機関: 1順天堂大学医学部麻酔科学教室

ページ範囲:P.188 - P.190

文献概要

 神経節に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は何らかの刺激を受けて再活性化し,神経走行に一致する特有の皮疹を生じ,大方は強い痛みを合併する.この痛みがいわゆる帯状疱疹の急性期の痛みであり,主として神経炎による痛みであるが,その支配領域の組織の炎症による痛みも加味される.一方,急性期の痛みとは性質を異にする痛みが皮疹治癒の頃より出現することがあり,これが帯状疱疹後神経痛と呼ばれるものである.この痛みはVZVの活動により生じた神経障害の結果であり,一種の求心路遮断性疼痛と考えられる。急性期の痛みと帯状疱疹後神経痛を併せたものが,zoster-associated pain(ZAP)と呼ばれる状態であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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