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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻6号

1999年05月発行

文献概要

症例報告

アルベンダゾールによる脱毛症の1例

著者: 坂井博之1 飯塚一2

所属機関: 1旭川厚生病院皮膚科 2旭川医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.407 - P.409

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 北海道北見市に在住の60歳男性に生じたアルベンダゾールによる脱毛症の1例を経験した.C型慢性肝炎に併発した肝多包虫症に対しアルベンダゾールの内服治療を開始したところ,内服約2か月後に全身に急激な脱毛が生じてきた.脱毛部の組織学的所見では成長期毛包の消失が認められ,残存する毛包は漏斗部より上方で開大し,層状あるいは無構造様物質で占められていた.アルベンダゾールの内服中止により脱毛は改善し,毛髪は完全に回復した.薬剤性脱毛症と休止期脱毛について文献的に考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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