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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻6号

1999年05月発行

文献概要

症例報告

両上肢と陰部に生じた硬化性萎縮性苔癬の1例

著者: 長坂武1 畑康樹1 谷川瑛子1 清水宏1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.410 - P.412

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 62歳,女性.両上肢の白色丘疹性皮疹ならびに白色局面を主訴に受診.組織学的に典型的な硬化性萎縮性苔癬(LSA)の像を呈した.全身の皮膚を診察したところ,陰部にも典型的なLSAが見いだされた.陰部ならびに陰部外LSAの合併の報告は欧米と比べ本邦では少なく,本邦の陰部外LSAでは陰部皮疹の合併が見逃されている可能性が示唆された.陰部LSAは扁平上皮癌の素地ともなりうることから,陰部外LSAを診た場合,たとえ患者が自覚していなくとも積極的に陰部の診察を行うことの重要性が示唆された.また自験例ではテストステロン含有軟膏にて加療し,瘙痒は軽快しており,同薬剤の有効性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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