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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻6号

1999年05月発行

文献概要

症例報告

Tufted hair folliculitisの1例

著者: 村田明広1 池谷敏彦1 原一夫2 横井太紀雄2 玉田康彦3

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室 2愛知医科大学附属病院病理部 3玉田皮膚科医院

ページ範囲:P.440 - P.442

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 35歳,女性.頭部に長期ステロイド剤外用の後に,圧痛のある紅斑局面を生じ,受診した.紅斑局面内に束状の毛髪が密集してみられ,病変部から黄色ブドウ球菌が検出された.同部からの皮膚生検にて単一の毛孔開口部に向けて複数の毛幹が伸びていく像や毛包周囲の炎症性細胞浸潤および線維化の像を認めた.この特異的な臨床像と組織像からtufted hair folliculitisと診断した.ステロイド剤外用の中止と,黄色ブドウ球菌に感受性を示したミノサイクリンの内服で,圧痛は消失し,病変の拡大を認めないが,瘢痕性局面は残存している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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