臨床皮膚科53巻7号

1999年06月発行

症例報告

腋窩に生じた単発性被角血管腫の1例

著者： 小林昌和¹ 安西秀美¹ 松本博子¹ 杉浦丹¹

所属機関： ¹清水市立病院皮膚科

ページ範囲：P.560 - P.562

　14歳女性の左腋窩に生じた単発性被角血管腫の1例を報告した．4歳時に出現し初診時には12×6mm，軽度有茎性，淡紅色調の結節であった．組織学的に真皮乳頭層から中層にかけて大小様々の拡張した管腔を認めた．限局性リンパ管腫との鑑別を要したが，免疫組織学的に第VIII因子関連抗原，UAE-I lectinが管腔を形成する内皮細胞に陽性であり，単発性被角血管腫と診断した．