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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻7号

1999年06月発行

文献概要

治療

維持血液透析患者の皮膚T細胞リンパ腫に対するインターフェロンγ療法

著者: 寺嶋里実1 神田憲子1 片山泉1 川島眞1 久保和雄2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学第四内科学教室

ページ範囲:P.569 - P.572

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 68歳男性,維持血液透析患者.四肢,躯幹にびまん性紅斑と大豆大までの紅色小結節が多発.表在リンパ節は触知せず.病理組織化学的に,真皮全層の血管および付属器周囲に異型リンパ球の浸潤を認めた.これらはCD4, CD5, HLA-DR陽性,CD8, CD16, CD25, CD56陰性,血中HTLV−1抗体陰性であり,皮膚T細胞リンパ腫と診断した.リンパ節,他臓器に浸潤を認めず.インターフェロンγ療法の導入にあたり,透析日および非透析日について,200万単位点滴静注後の血中濃度の推移を調べ,その薬物動態を検討した.インターフェロンγは透析性がほとんどなく,投与24時間後にはほぼ代謝され,24時間の間隔で200万単位を投与する通常の投与法は,透析時間によらず施行できると考えた.しかし,腎機能が正常な対照群と比べ,半減期の延長,最高血中濃度および血中濃度曲線下面積の増加を認め,特に増量する場合は投与間隔,量の調節が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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