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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻8号

1999年07月発行

症例報告

インスリン依存性糖尿病に合併した色素性痒疹の1例

著者: 佐藤良博1 山本卓1 伊崎誠一1 北村啓次郎1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター皮膚科学教室

ページ範囲:P.608 - P.610

文献概要

 18歳女性に発症した色素性痒疹について報告した.初診約10日前より後頸部,前胸部および背部に瘙痒を伴う網目状に配列する紅色丘疹と色素沈着が出現した.皮疹出現の数日前より口渇,多飲,多尿が認められ,当院内科にて高血糖,尿中ケトン体陽性,尿中C-ペプチド低下によりインスリン依存性糖尿病と診断された.皮疹部位の病理組織像は基底層の軽度の液状変性と真皮血管周囲の小円形細胞浸潤を示した.過去に報告された糖尿病に合併した色素性痒疹11例中8例がインスリン依存性糖尿病に伴うものであり,6例がケトーシスを示していた.平均年齢は23.9歳であり,男女比は約1:1であった.インスリンを用いた治療により血糖は改善し,それと共に皮疹も改善したものが7例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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