文献詳細
症例報告
文献概要
症例1は57歳,男性.2週間前より誘因なく左対耳輪脚部が腫脹.穿刺にて黄褐色の漿液性内容液が得られ,生化学的にアルブミンに富み,LDHが高値であった.生検にて嚢腫壁最内側に変性軟骨を認めた.症例2は51歳,男性.2週間前,左対耳輪脚部上部の自覚症状のない結節に気づいた.穿刺にて赤褐色の粘液性内容液が得られた.2例ともpseudocyst of the auricleと診断し,ステロイドの嚢腫内注入をしたところ,良好な結果が得られた.ステロイド注入は比較的患者の負担も少なく,ぜひ試みてよい治療と思われる.
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