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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻9号

1999年08月発行

文献概要

症例報告

皮膚潰瘍を呈し,難治な経過をとった皮膚筋炎の2例

著者: 岡田美喜子1 田畑伸子1 豊田知子1 大井知教1 照沼篤1 舩山道隆1 末武茂樹1 相場節也1 田上八朗1

所属機関: 1東北大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.710 - P.713

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 皮膚潰瘍を呈し,難治な経過をとった皮膚筋炎の2例を報告する.症例1は61歳男性で,当初筋症状を欠き,躯幹にDegos病様潰瘍を認めた.症例2は45歳女性で,筋症状とともに右手背に穿窟性潰瘍を認めた.過去の報告によると,皮膚筋炎に伴う皮膚潰瘍は,Degos病様潰瘍,穿窟性潰瘍,その他の3つに大別され,皮膚筋炎を診断する上で重要な所見と思われる.いずれの症例もステロイド抵抗性であり,治療に苦慮したが,症例1はγ-グロブリン大量療法(high-dose intravenous immunoglobulin therapy;IVIG)が著効した.過去の報告例においても,IVIGは優れた治療効果を示しており,今後も大いに検討すべき治療法と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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