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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻1号

2000年01月発行

文献概要

症例報告

難治性皮膚潰瘍と肺線維症を伴った悪性関節リウマチ

著者: 石澤俊幸1 阿部優子1 大山正俊1 小関伸1 三橋善比古1 近藤慈夫1 佐藤潤2 片桐美之3

所属機関: 1山形大学医学部皮膚科学教室 2山形大学医学部第一内科学教室 3山形県立河北病院皮膚科

ページ範囲:P.25 - P.27

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 61歳女性に生じた難治性皮膚潰瘍と肺線維症を伴った悪性関節リウマチを報告した.患者は18年前より慢性関節リウマチにて加療中で,肺線維症で入院加療を受けたこともあった.初診の約1年前に両下肢に潰瘍が生じたが自然治癒した.しかし初診の約3か月前より再び,両下肢に潰瘍が生じ増大した.入院時検査にてリウマトイド因子高値,肺線維症がみられ,組織学的に閉塞性血管炎がみられたことより悪性関節リウマチと診断した.入院74日目,突然呼吸困難を生じ,肺線維症の急性増悪にて内科で加療を受けたが永眠された.本症例では呼吸困難が生じる直前に,CRP,血沈,LDHの上昇をみており,慢性に経過している肺線維症の活動性の評価判定に有用と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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