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症例報告
Sclerotic fibromaの1例
著者: 和田直子1 石河晃1
所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科
ページ範囲:P.836 - P.838
文献購入ページに移動 67歳,男性.約10年前より左側胸部に小結節を認めていた.切除術施行.病理組織学的に真皮内に存在する境界明瞭な腫瘍塊は,一部で渦巻き状に配列する硝子化,膨化した膠原線維束の著明な増殖からなり,少数の線維芽細胞様の細胞を認めた.膠原線維間には特徴的な裂隙の形成を認め,ムチンと思われる物質の沈着を認めた.以上よりsclerotic fibromaと診断した.Cowden病の所見はない.本腫瘍は,1989年Rapini & Golitzにより命名されたものであり,その位置づけにつき考察を加えた.
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