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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻10号

2000年09月発行

文献概要

症例報告

Mantle cell lymphomaの1例

著者: 鎌田麻子1 大井戸有紀1 山田康宏1 松坂英信1 兼古理恵1 近藤靖児1 嵯峨賢次1

所属機関: 1札幌医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.840 - P.842

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 31歳,男性.1996年より左臀部に紅斑性局面が出現,徐々に背部にも拡大した.1997年11月に当科を初診し,皮膚悪性腫瘍を疑い皮膚生検を施行したところ,B細胞系表面マーカー陽性の皮膚リンパ腫であった.さらに表面マーカーを精査し,CD5,21陽性,23陰性であったため,mantle cell lymphomaと診断した.骨髄生検でも同様の所見を得ている.当院内科転科後CHOP療法を6クール施行し,皮疹は著明に縮小,現在寛解を得ている.B細胞リンパ腫の中でもmantle cell lymphomaは比較的悪性度が高く,予後も他の病型に比べて良くないことを考えると,免疫学的,分子生物学的にB細胞リンパ腫を分類していくことの診断的意義は大きいと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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