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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻11号

2000年10月発行

今月の症例

Fibro-osseous pseudotumor of the digitisの1例

著者: 廣井彰久1 山本有紀1 上出康二1 古川福実1

所属機関: 1和歌山県立医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.874 - P.876

文献概要

 61歳,女性.初診約1か月半前に転倒し左第1趾先端を打撲した.自覚症状はなく放置していたが,約2週間で弾性軟,鳩卵大の腫瘤を生じた.細菌培養はプロテウスが同定され,真菌培養は陰性であった.単純X線写真では,骨融解像はなく腫瘤陰影があり,末節骨背側に接して突出した骨部分がみられた.伝達麻酔下に切除した腫瘤はもろく,割面は不均一で中心部に白色の骨様部分,周囲に脂肪織と肉芽様組織が混在していた.組織像は表皮下から深部皮下組織にかけて膠原線維の増生があり,線維間には類骨組織が存在し,ムチンの沈着もみられた.臨床像,X線像,組織像からfibro-osseous pseudotumor of the digitisと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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