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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻11号

2000年10月発行

文献概要

症例報告

後天性表皮水疱症の1例

著者: 岸本和裕1 山崎啓二2 佐久間陽子1 佐藤正隆1 秋葉均1 古川裕利1 元木良和1 岩月啓氏1 金子史男1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部皮膚科学教室 2竹田綜合病院皮膚科

ページ範囲:P.901 - P.903

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 78歳,女性.四肢を中心としたほぼ全身に浮腫性紅斑を伴う水疱,びらんを認め,水疱性類天疱瘡の診断でステロイド全身投与を受けるも難治であった.口腔内びらん,爪変形を伴っていた.組織学的に表皮下水疱で,蛍光抗体直接法では表皮基底膜部にIgG,C3の線状沈着を認めた.間接法では抗基底膜部抗体は640倍陽性,1M-NaCl処理正常ヒト皮膚を基質とした蛍光抗体間接法では真皮側にのみIgGの沈着を示した.また,免疫プロット法で患者血清は真皮抽出液の290 kD蛋白と反応することから後天性表皮水疱症と診断した.ステロイド全身投与,ジアフェニルスルホン,コルヒチンにて加療するも治療に抵抗性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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