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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻11号

2000年10月発行

症例報告

小外傷を契機に出現した線状の皮膚病変—皮疹の線状分布に関する考察を加えて

著者: 稲岡峰幸1 狩野葉子1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.908 - P.911

文献概要

 手指の小外傷を契機に上肢に線状の皮膚病変を生じた2例を報告した.いずれも手指の外傷後に消毒,外用を行い,外傷部から上行性に紅斑・小水疱よりなる線状皮疹が拡大した.水痘・帯状疱疹ウイルス抗体価の変動は認めず,消毒薬・外用剤のパッチテストは陰性であった.両症例とも外傷部から黄色ブドウ球菌が培養された.線状の分布を呈する疾患は多数報告されているが,その病態はいまだ明らかにされていない.自験例の皮疹の線状分布について,リンパ管,水痘・帯状疱疹ウイルス,Blaschko線の3視点から考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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