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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻11号

2000年10月発行

治療

尋常性乾癬の爪病変に対するステロイド局注療法

著者: 早川祐子1 伊丹聡巳1 上出良一1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.939 - P.941

文献概要

 尋常性乾癬患者2例の難治性爪病変に対するステロイド局注療法の有効性を検討した.症例1:45歳男性.乾癬のため6年間,エトレチナート内服,ステロイド外用を行ったが,手指爪甲の白濁,肥厚に対しては無効であった.酢酸トリアムシノロン(ケナコルト®;4mg/ml)の局注を開始し,約1か月後より効果が認められた.症例2:44歳男性.全手指爪甲の点状陥凹と爪甲剥離に対しステロイド局注療法を2回試みたが効果なく,疼痛が強いために中止した.乾癬の爪病変は程度によっては患者のquality of lifeを損なうことがある.爪病変に対して確実な治療法がない現状では,多少の疼痛は伴うが,ステロイド局注療法も試みるべき方法と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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