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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻12号

2000年11月発行

文献概要

症例報告

塩酸クロミプラミンによるcoma blisterの1例

著者: 福士雅子1 加藤雪彦1 大井綱郎1 古賀道之1 富沢治2 平林直次2 石井英明3

所属機関: 1東京医科大学皮膚科学教室 2東京医科大学精神科学教室 3東京医科大学病理学教室

ページ範囲:P.979 - P.982

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 25歳,男性.抗うつ剤アナフラニール®150錠を内服し,14時間の昏睡状態の後,両足内側縁と右腰部に浮腫性紅斑を生じた.患者は悪性症候群を併発し,四肢に強い筋強剛を認め,上下肢全体に圧痛を伴う腫脹があった.浮腫性紅斑部の組織学的検索では真皮内エクリン汗腺の変性,壊死を認め,筋線維の変性,壊死,炎症細胞浸潤も認められた.本症例をcoma blisterと診断し,本症の発生機序を含め,若干の考察を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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