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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻12号

2000年11月発行

文献概要

症例報告

コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウムによる紅皮症型薬疹の1例

著者: 清水美奈1 山本由美1 池田美智子1 南光弘子1 森脇宏人2 小原淳3

所属機関: 1東京厚生年金病院皮膚科 2東京厚生年金病院耳鼻科 3東京厚生年金病院薬品情報室

ページ範囲:P.984 - P.986

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 46歳,男性.突発性難聴に対してソルメドロール®点滴施行3日後より,前胸部に紅色丘疹が出現し徐々に全身へと拡大,紅皮症化した.皮膚生検組織像では,軽度の表皮肥厚,真皮浮腫,血管周囲性のリンパ球浸潤像を認めた.使用薬剤のパッチテストの結果では,ソルメドロール®のみ陽性であった.さらに構造上の抗原決定基確認のため,プレドニゾロン,メチル基のみを持つメチルプレドニゾロン,コハク酸エステルのみを持つコハク酸プレドニゾロンナトリウムの3種にて施行したところ,すべての濃度で陽性所見を示した.以上の結果から,プレドニゾロンの骨格それ自体が抗原決定基となっていることが強く示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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