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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻12号

2000年11月発行

文献概要

症例報告

ステロイド外用剤の主剤と基剤による接触皮膚炎の1例

著者: 塚本克彦1 猪爪隆史1 今井佳代子1 島田眞路1

所属機関: 1山梨医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.988 - P.990

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 52歳,男性.1年ほど前から脂漏性皮膚炎の診断のもと,近医皮膚科にて各種ステロイド外用剤で治療されていた.初診の3日前より頭部,顔面に紅斑,腫脹が出現した.パッチテストにて,使用していたフルオシノニドローションが陽性であったため,1か月間白色ワセリンを外用した.症状が軽快した後,プロピオン酸クロベタゾールスカルプを外用したところ再び同様の症状が出現した.成分パッチテストの結果,主剤ではプロピオン酸クロベタゾールに陽性,基剤では,フルオシノニドローションに含まれているモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン,モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンに,またプロピオン酸クロベタゾール軟膏に含まれているセスキオレイン酸ソルビタンに陽性であり,ステロイド外用剤の主剤と基剤の両者に感作されていることが判明した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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