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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻12号

2000年11月発行

文献概要

症例報告

Mucinous carcinoma of the skinの1例

著者: 原藤玲1 安西秀美1 田島麻衣子1 谷川瑛子1 中嶋英雄2 川島淳子3 田中勝1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2慶應義塾大学医学部形成外科学教室 3東京歯科大学市川病院皮膚科

ページ範囲:P.1024 - P.1026

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 56歳男性の右下顎部に生じたmucinous carcinoma of the skinの1例を報告した.組織像は典型的であった.本症例は切除後約20か月を経ての再発例であり,辺縁より1cm離して拡大切除した.術後6か月の経過で再発,転移を認めていない.本腫瘍は調べ得た限り,本邦報告45例と比較的まれな疾患であるが,局所における易再発性が指摘されている.単純摘出術後に診断が下されることが多いために,取り残しがあること,顔面,頭部など拡大切除術を施行しにくい部位に好発することが局所再発の一因と考えられた.よって再発を防ぐには,数mmから1cm離した確実な切除と最低3年間の経過観察が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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