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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻13号

2000年12月発行

文献概要

症例報告

インスリン受容体異常症に伴った良性黒色表皮腫の1例

著者: 大塚俊1 田辺昭子1 山蔭明生1 山崎雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1079 - P.1082

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 13歳,女児.約3年前より両腋窩,両鼠径部に褐色斑,約1年前より全身の多毛が出現した.近医にて糖尿病を指摘され,当院小児科に入院した.高インスリン血症,インスリン抵抗性,高テストステロン血症,糖尿病の遺伝歴,多毛などよりインスリン受容体異常症と診断された.左腋窩の生検所見にて角質増生,表皮の乳頭腫症がみられ,腋窩・鼠経部の皮疹はインスリン受容体異常症に伴った良性黒色表皮腫と診断した.現在,食餌療法のみで経過観察中である.インスリン受容体異常症は非常に稀な疾患であるが,若年女子の黒色表皮腫と多毛を診たときは本症を疑う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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