icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻13号

2000年12月発行

文献概要

症例報告

Cryptococcusによる脂肪織炎の1例

著者: 酒井利恵1 松本いづみ1 堀口裕治1 有本明2 仁木洋子3 那須芳3

所属機関: 1大阪赤十字病院皮膚科 2大阪赤十字病院外科 3大阪赤十字病院内科

ページ範囲:P.1091 - P.1093

文献購入ページに移動
 55歳,女性.特発性血小板減少性紫斑病で長期にわたりステロイド剤の内服加療中である.1998年10月に右大腿部に自発痛のある皮下硬結が出現し,周囲に境界不明瞭な紅斑を伴って徐々に拡大した.病理組織検査で皮下組織に多核巨細胞を含む肉芽腫を認め,脂肪織中および肉芽腫を構成する細胞の中に多数のCryptococcus neoformansの菌要素がみられた.アムホテリシンBとフルコナゾールと併用加療を行い,約3か月後に臨床症状は改養したが血中Cryptococcus抗原は陽性であり,治療後の病変部の組織でも巨細胞中に菌体は存在した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?