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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻13号

2000年12月発行

文献概要

症例報告

両側上肢のリンパ管型スポロトリコーシスの1例

著者: 沖中竜司1 伴野純代2 新田悠紀子3

所属機関: 1稲沢市民病院皮膚科 2県立多治見病院皮膚科 3厚生連加茂病院皮膚科

ページ範囲:P.1094 - P.1096

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 68歳,男性,大工.洋材を扱う業務の際に両手を外傷し,その後受傷部位の他,左前腕,右上肢にも皮疹が出現した.組織像は慢性炎症性肉芽腫であった.PAS染色にて胞子が認められた,培養にて褐色の襞壁を形成する集落が認められ,スライドカルチャーの所見と併せてSporo—thrix schenkiiと同定し,両上肢のリンパ管型スポロトリコーシスと診断した.ミトコンドリアDNAの制限酵素切断パターンによるタイプ分類ではタイプ4に相当した.治療はヨウ化カリウムとイトラコナゾールの内服3か月にて経過良好であった.両上肢に発生したスポロトリコーシスについて文献的考察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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