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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻13号

2000年12月発行

文献概要

症例報告

White fibrous papulosis of the neckの1例

著者: 竹内瑞恵1 川口博史1 佐々木哲雄1 池澤善郎1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1097 - P.1099

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 アトピー性皮膚炎(AD)にて加療中の37歳男性に生じたwhite fibrous papulosis of the neck(WFPN)の1例を報告した.約半年ほど前から頸部に自覚症状を伴わない小結節が出現し,徐々に増大,増数した.右頸部の皮疹を生検したところ,組織学的には表皮肥厚を伴う真皮上層血管周囲の炎症細胞浸潤に加え,真皮上層から中層にかけて膠原線維の粗大化,増生が認められた.以上より,AD患者に生じたWFPNと診断した.WFPNは,高齢者に多くみられる疾患と考えられているが,発疹が小さく自覚症状を欠くため,これを主訴に来院することは少ないと思われる.自験例は37歳と,過去の報告よりも若年者であったが,他の疾患のために皮膚科通院中であったため早期に発見されたものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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