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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻13号

2000年12月発行

文献概要

治療

塩酸テルビナフィン錠の短期投与法が奏効したMicrosporum canisによる頭部白癬の1例

著者: 小林三保子1 比留間政太郎1 松下明子1 小川秀興1

所属機関: 1順天堂大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1111 - P.1114

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 5歳,女児.Microsporum canisによる頭部白癬を塩酸テルビナフィン錠による4週間短期投与法で治療し,奏効した1例を報告した.初診の約1か月前,野良猫を飼育し始めたところ,後頭部を中心に脱毛斑を認めるようになった.病毛の直接検鏡により毛外性小胞子菌性寄生を認め,培養でM.canisを分離した.塩酸テルビナフィン錠125mg/日を4週間内服および洗髪のみで治療し,投与開始後8週目で菌は陰性化し,4か月後には脱毛斑も完全に消失した.わが国における本剤による頭部白癬の治療例の報告は11例あり,投与期間は2週間から22週間であり,今後投与期間の検討が必要と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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