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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻2号

2000年02月発行

文献概要

症例報告

クロファジミンが奏効した壊疽性膿皮症

著者: 遠藤元宏1 鎌田麻子1 篠田京香1 南辻泰志1 嵯峨賢次1 神保孝一1 山田和宏2

所属機関: 1札幌医科大学皮膚科学教室 2山田皮膚科医院

ページ範囲:P.137 - P.140

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 クロファジミンが奏効した壊疽性膿皮症を報告した.症例は55歳,男性.約5年前より左下腿に膿疱を混じた紅斑性局面が出現し前医にてステロイド外用にて寛解,増悪を繰り返していた.初診1か月前より米粒大の潰瘍,小結節が出現し,ステロイド軟膏,抗生剤軟膏外用にて加療を受けていたが,壊死を伴いながら急速に増大した.心筋梗塞にて左伏在静脈をグラフトとして冠動脈バイパス術を施行されており,糖尿病,高血圧,高脂血症の内服加療を受けているため,ステロイド剤の全身投与は行わずに,クロファジミンによる治療を開始した.クロファジミン200mg/日連日投与で潰瘍は急速に改善し,約3か月で瘢痕治癒した。種々の既往歴を抱え,ステロイド,免疫抑制剤の全身投与が難しい症例にはクロファジミンは有用であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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