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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻2号

2000年02月発行

文献概要

症例報告

Multiple miliary osteoma cutisの1例

著者: 高野浩章1 滝脇弘嗣1 荒瀬誠治1

所属機関: 1徳島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.159 - P.161

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 71歳男性の顔面に生じたmultiple miliaryosteoma cutisの1例を報告した.両頬部に半米粒大までの正常皮膚色丘疹が多発しており,病理組織学的に脂肪髄を有する結節状の骨組織を真皮内に認めた.両頬部の接線方向の単純X線像で皮内に微細な石灰陰影を無数に認めた.誘因となるような先行疾患はなかった.皮膚科領域での本症の報告例は少ないが,歯科領域でのX線画像検査で頬部に多数の石灰陰影がときに見いだされることから,それほどまれな疾患でない可能性もある.臨床的に顔面に硬い正常皮膚色丘疹を多数認める症例では,本症も鑑別疾患の一つとして念頭におくべきと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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