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雑誌目次

雑誌文献

臨床皮膚科54巻3号

2000年03月発行

雑誌目次

カラーアトラス

汎発性粘液水腫

著者: 垂水千早 ,   幸田衞 ,   植木宏明

ページ範囲:P.198 - P.199

 患者 69歳,男性
 主訴 全身の瘙痒,顔面の浮腫

原著

インターネットホームページを利用した皮膚科臨床病理カンファレンス

著者: 田中勝 ,   西川武二

ページ範囲:P.201 - P.203

 教室ホームページを利用した臨床病理カンファレンスを試みたので,その作成方法と概略について報告する.教室のホームページの一部にパスワードによるアクセス制限を加えて教室員のページを設け,毎週のカンファレンス症例についてその臨床情報,臨床写真,病理写真を供覧した.1998年12月から1999年3月までに合計14回で89症例を供覧した.デジタル画像の情報量に制限はあるものの,関連病院出張中の研修医教育に役立つ可能性が示唆された.このようなteleder—matologyの一つの形態は,今後増えていくものと思われる.

臨床統計

静脈うっ滞性下腿潰瘍の結紮硬化療法—入院期間,医療費からの検証

著者: 椛島健治 ,   高橋健造 ,   是枝哲 ,   田中俊宏 ,   宮地良樹

ページ範囲:P.205 - P.207

 1995年から1998年までの4年間に京都大学附属病院皮膚科にて入院加療を要した静脈うっ滞性下腿潰瘍患者8例について検討した.患者は入院までに長期の潰瘍罹病期間を有していたが,その多くは結紮硬化療法の適応があり,これにより入院期間が短縮されることが示された.潰瘍治療の選択肢に結紮硬化療法を積極的に採用していくことが入院期間の短縮および経済負担・医療費の軽減のうえで重要であることが示された.

今月の症例

抗ラミニン5型瘢痕性類天疱瘡の1例

著者: 大塚知子 ,   布袋祐子 ,   三浦龍司 ,   大畑恵之 ,   天谷雅行 ,   清水宏 ,   西川武二 ,   橋本明彦 ,   山本達雄

ページ範囲:P.209 - P.212

 75歳,女性.初診時,口腔内を含むほぼ全身に緊満性水疱と難治性のびらんを認めた.病理組織学的に表皮下水疱の形成を認め,さらに蛍光抗体直接法にて表皮基底膜部にIgG,C3の線状沈着を,1M食塩水剥離ヒト皮膚を基質とした間接法にて真皮側に陽性を認めた.これらの所見より当初後天性表皮水疱症が疑われた.さらに標的抗原の検討を加えたところ,免疫プロット法にて類天疱瘡抗原(BP230,BP180),VII型コラーゲンに反応せず,免疫沈降法にてラミニン5(エピリグリン)と反応した.これらの結果より本症例は抗ラミニン5型瘢痕性類天疱瘡と確定診断された.抗ラミニン5型瘢痕性類天疱瘡と後天性表皮水疱症の鑑別診断は蛍光抗体間接法のみでは困難であり,さらに標的抗原を免疫化学的方法により同定することが必要であると考えられた.

症例報告

カルバマゼピンによる固定薬疹の1例

著者: 村田明広 ,   池谷敏彦 ,   高間弘道

ページ範囲:P.213 - P.215

 75歳,男性.1997年7月頃より右大腿内側に色素沈着を生じ,同部に一致して痒みのある紅斑を生じたことが数度ある.紅斑の消退後,色素沈着を残し,徐々に範囲が拡大するとともに躯幹にも色素沈着を生じてきた.固定薬疹を疑い,薬剤の内服歴を問診したところ,右下肢切断部痛のため我慢できなくなるとカルバマゼピン製剤(テグレトール®)を内服していた.経過中に本剤内服後,2時間以内に色素沈着部に一致して紅斑を生じた.その後10%petで貼布試験を施行し,皮疹部でのみ陽性を認めた.

シクロスポリン内服治療中に肺小細胞癌の脊椎内転移を認めた乾癬患者の1例

著者: 梅澤慶紀 ,   大井綱郎 ,   古賀道之

ページ範囲:P.217 - P.219

 63歳,女性.約10年前より,肘,膝などに難治性の皮疹が出現し,近医で尋常性乾癬の診断のもとステロイド外用により治療をしていた.1993年1月25日よりシクロスポリン(CYA)150mg/日を開始した.経過中,腎機能障害,肝機能障害などの副作用は認めなかった.1997年10月頃より歩行時に腰痛が出現するようになり,近医で精査したところ脊推内に腫瘍があることが判明し,本院整形外科を受診した.その後,全身検索したところ右肺S5領域の肺小細胞癌の脊椎内転移であることが判明した.腎移植の分野ではCYAを用いることにより悪性腫瘍の発生が有意に上昇するとの報告もあるが,尋常性乾癬のCYA治療における悪性腫瘍の発生の報告は少ない.今後,乾癬のCYA治療を行う際,腎障害,肝障害などの副作用の出現に注意をするとともに,悪性腫瘍の発生にも十分配慮する必要があると思われた.

心病変を伴った高齢発症の全身性強皮症の2例

著者: 石橋正史 ,   小林誠一郎 ,   木花いづみ ,   今福俊夫

ページ範囲:P.220 - P.222

 心病変を伴った高齢発症の全身性強皮症の2例を経験した.症例1は88歳,女性.10年前より心房細動,心嚢液貯留を指摘されていた.1年前よりRaynaud症状,手指の硬化が出現した.入院精査により心外膜炎を伴った全身性強皮症と診断された.症例2は73歳,女性.数か月前より手指の硬化,Raynaud症状,および指尖に潰瘍が出現した.自覚症状欠くも精査により心筋症の合併が認められた.高齢発症の全身性強皮症は比較的稀であるので報告するとともに,本症と心病変との関連について考察を加えた.

腸管切除後の偏食により生じたペラグラの1例

著者: 斎藤京 ,   山田佐知子 ,   木花いづみ

ページ範囲:P.224 - P.226

 67歳,女性.直腸癌にて人工肛門造設術施行,以後肉をほとんど摂取しない偏食の傾向がある.指のしびれ感,両手背から指に暗赤色紅斑,口唇炎,うつ状態の増悪を認めた.ペラグラと診断し,ニコチン酸の投与を開始したところ著効した.本症の原因として本邦では慢性アルコール中毒によるものが多いとされるが,食生活が豊かになった今日でも術後の吸収不全や極端な偏食,拒食によっても発症しうることを念頭に置く必要がある.

水疱蓋の表皮内にcaterpillar bodyを認めた,HCV-RNA陽性の晩発性皮膚ポルフィリン症の1例

著者: 田村あゆみ ,   奥芝幹代 ,   加藤直子

ページ範囲:P.227 - P.229

 60歳,男性で,大量飲酒歴を有し,HCV-RNAが陽性であった晩発性皮膚ポルフィリン症(porphyria cutanea tarda)の1例を経験した.露光部に小水疱,びらんが認められ,尿・便中のポルフィリン体の増加がみられた.組織学的に表皮下水疱と,水疱蓋の表皮内にPAS染色が陽性で毛虫状の形態を有するcaterpillar bodyを認めた.C型肝炎に対しインターフェロンα(以下IFN-α)療法を行い,HCV-RNAは陰性化したが,肝機能障害および皮疹は改善しなかった.その後瀉血療法を行ったところ,肝機能が改善し皮疹もほぼ消失した.IFN-αによりHCVが排除され,肝障害が徐々に鎮静化し,同時に肝URO-D活性が正常化した可能性があり,さらに瀉血により鉄が除去されて皮疹の出現が抑制されたと考える.

両側性非対称性帯状疱疹の1例

著者: 甲斐美咲

ページ範囲:P.232 - P.234

 75歳,男性に発症した両側性非対称性帯状疱疹の1例を報告した.当科初診の5日前より右側腹部から背部にかけて,神経痛を伴う浮腫性紅斑が出現.その2日後より同部に小水疱が生じ,さらに左側腹部から背部にかけて右側と同様の皮疹が出現した.入院の上,アシクロビル(ゾビラックス®)点滴静注にて皮疹は軽快した.

皮下および筋層に多発した結核性膿瘍の1例

著者: 加藤陽一 ,   羽渕知可子 ,   内田雅之 ,   矢崎進 ,   牧由美子 ,   安立あゆみ

ページ範囲:P.235 - P.238

 42歳,女性.皮膚筋炎の診断で1995年8月よりステロイドの投与を開始した.その3か月後肺結核と間質性肺炎を併発し,抗結核剤投与とステロイドパルス療法を施行し症状は改善した.その後ステロイドを減量し抗結核剤を投与していたが,1996年2月に右腰背部に9×6cmの皮下腫瘤が出現した.結核性膿瘍を疑い,腫瘤を穿刺し淡黄色の液状物を吸引した.穿刺液は結核菌の塗抹,培養が陽性であった.抗結核剤を追加したが腫瘤は縮小せず,背部を中心とした躯幹と頸部,上肢に皮下腫瘤が多発したため,9月に腫瘤を摘出,掻爬した.手術後も腫瘤が新生したため掻爬術を2回追加した.1997年6月抗結核剤を中止したが,その後腫瘤の再発は認めない.皮下および筋層の結核性膿瘍,特に多発例について若干の考察を加えた.

増殖性狼瘡(lupus tumidus)の1例

著者: 草刈良之 ,   相場節也 ,   田上八朗 ,   加藤泰三 ,   熊坂久美子

ページ範囲:P.242 - P.244

 64歳,男性.約15年前に右肘窩に紅色結節が出現し,徐々に増大してきた.初診時右肘窩に最大径1.3cmの淡紅色結節が3か所あり,1か所を全摘した.組織学的に結核性肉芽腫を認め,組織片のPCR法で結核菌陽性およびツ反強陽性,組織培養でヒト型結核菌陽性であった.臨床所見も含めて増殖性狼瘡(lupus tumidus)と診断し,イソニアジド,リファンピシン(それぞれ300mg/日)の併用療法を施行したところ,6か月で著明に改善が得られた.

長期ステロイド内服中の全身性エリテマトーデス患者に生じた下肢のMycobaeterium chelonei感染症の1例

著者: 伴野純代 ,   沖中竜司 ,   新田悠紀子

ページ範囲:P.245 - P.248

 63歳,女性.基礎疾患として全身性エリテマトーデスがあり,二十数年来ステロイド内服中であった.左下肢の膿痂疹より塗抹・培養検査の結果,非定型抗酸菌Mycobacterium cheloneiが分離,同定された.病理組織は慢性肉芽腫の像で,Ziehl-Neelsen染色にて真皮に菌所見が多数認められた.ミノサイクリン,抗結核剤は無効,クラリスロマイシン,ロブフロキサシン投与にて加療するとともに,内服ステロイド剤の減量を図った.また,入院時に行った胸部X線,気管支鏡により,日和見感染症の一つである肺クリプトコッカス症と診断された.皮膚のM.chelonei感染症について文献的考察も行った.

Laugier-Hunziker-Baran症候群の2例

著者: 三浦宏之 ,   小豆沢宏明 ,   板見智 ,   吉川邦彦

ページ範囲:P.250 - P.252

 55歳,男性および56歳,女性のLaugier—Hunziker-Baran症候群を報告した.口唇,頬部粘膜,指趾腹の褐色斑の他に2例とも趾間にやや濃い色調の色素斑をみた.また同時に趾間白癬を伴っていたことから,本症の発症には内因の他に外的刺激が関与するのではないかと考えた.

再生不良性貧血が先行して発症したCole-Engman症候群の1例

著者: 神谷篤 ,   安藤浩一 ,   小島勢二

ページ範囲:P.254 - P.255

 10歳,男子.5歳の時に手指,足趾の爪甲の脱落と萎縮が始まり,その後さらに頸部の網状色素沈着,舌背の白板様病変が出現した.これら典型的3主徴が認められたため完全型のCole-Engman症候群と診断された.既往として2歳の時に再生不良性貧血が発症し,5歳時に骨髄移植を受けていた.再生不良性貧血が先行して合併したCole-Engman症候群と思われた.

Netherton症候群の3例(2家系)

著者: 石田勲 ,   白銀康祐 ,   尾口基 ,   田中俊宏 ,   井階幸一 ,   宮地良樹

ページ範囲:P.256 - P.259

 症例は7歳男児(症例1),7歳男児(症例2),4歳女児(症例3).症例1は生下時より全身に紅斑と落屑を認め,次第に鱗屑を伴う線状,蛇行状,連環状の紅斑を呈し,ichthyosis linearis circumflexa(曲折線状魚鱗癬)の典型疹を示した.そして症例2,症例3は兄妹であり,ともに顔面にはびまん性紅斑,体幹部には鱗屑を伴った弧を描く紅斑が認められた.3症例とも頭髪には毛幹部に竹節状の結節や陥入性裂毛を認め,一般にbamboo hairと呼ばれる毛髪を有していた.また,アトピー素因(血中IgEの上昇と好酸球の上昇)がみられた.以上よりNetherton症候群と診断した.

Cellular neurothekeomaの1例

著者: 加藤文博 ,   江口弘晃 ,   堀越貴志 ,   杉山貞夫 ,   薄井正道

ページ範囲:P.260 - P.262

 13歳,女性.初診の1か月前,左第3指基節骨部に表面平滑な紅色の皮下腫瘤が出現して徐々に拡大し,圧痛,伸展障害を伴うようになった.初診時,腫瘤は母指頭大であった.病理組織学的に腫瘍細胞は真皮全層にわたり,小葉状の発育を呈しながら増殖し,特徴的な神経細線維を模した渦巻き状構造を形成していた.各々の小葉は豊富な粘液基質を背景に類円形から短紡錘形の細胞が,散在性あるいはいくつか集まって増生していた.核の多形成には乏しく,核分裂像はほとんど認められなかった.免疫組織学的にはpH2.5アルシアンブルー染色で小葉構造の間質にわずかに陽性,腫瘍細胞のごく一部にのみS100蛋白染色は陽性所見が得られた.

エクリン汗管由来の上皮性嚢腫に続発した多発性陰嚢石灰沈着症の1例

著者: 岩本真一郎 ,   小佐野容子 ,   山田裕道 ,   佐川文明

ページ範囲:P.263 - P.265

 32歳,男性の多発性陰嚢石灰沈着症の1例を報告した.20年前に発症した陰嚢右側の列序性に存在する十数個の小結節.3方向の分割手術にて全切除した.病理組織像は3切片ともほぼ共通で,1)大型の嚢腫様構造(その内容物はヘマトキシリンに淡染する無構造物質で,Kossa染色陽性),2)中型〜小型の肉芽腫様構造(ヘマトキシリンに染まる顆粒状ないし結晶状の塊状物を多数の異物型巨細胞が取り囲んでいる),3)中型〜小型の上皮性嚢腫様構造(嚢腫内容はケラチン様物質であるが,CEA染色陽性,嚢腫周囲にはCEA染色陽性の小型〜微細管腔構造の集簇を認める)の3つの形態を認めた.自験例はエクリン汗管に由来する上皮性嚢腫に続発した陰嚢石灰沈着症である可能性が考えられた.

小児の手掌に多発したsubepidermal calcified noduleの1例

著者: 時光玲子 ,   天羽康之 ,   小方冬樹 ,   岡部省吾 ,   手島伸一

ページ範囲:P.266 - P.268

 9歳,男児.初診の約1年前より両手掌に圧痛のある粟粒大,白色調の小結節が多発していた.掌蹠の多汗あり.血中Ca,P,PTHは正常.病理組織学的に真皮内のエクリン汗管に近接してKossa染色陽性の塊状物質を入れた管腔様構造を認め,石灰化物質と壁に残存する変性細胞がKL−1染色陽性を示したことから,自験例は汗管から生じた可能性が高いsubepidermal calci—fied noduleと考えた.

Tufted angiomaの1例—血管芽細胞腫(中川)との異同について

著者: 鈴木紀子 ,   三橋善比古 ,   青木武彦 ,   近藤慈夫

ページ範囲:P.270 - P.272

 症例は54歳,女性.3年前より頸部から前胸部に赤色結節性皮疹が出現した.初診時,前頸部から前胸部にかけて,米粒大から小指頭大までの暗赤色の小結節が散在し,一部集簇していた.触診で柔らかく,圧痛,多汗はみられなかった.生検したところ,組織は真皮内に比較的境界明瞭な腫瘍細胞巣が散在し,腫瘍細胞は楕円形大型濃染核を有する内皮細胞で,tufted angiomaと診断した.Tufted angiomaは良性の血管内皮細胞性腫瘍であるが,鑑別疾患としてあげられる血管芽細胞腫(中川)は本症と類似した病理組織像をもち,両者は同一疾患であるとする考えもある.しかし,臨床像が異なることから同一とすることは妥当ではなく,血管芽細胞腫とtufted an—giomaは類縁疾患と位置付けておくべきと考えた.

Queyrat紅色肥厚症の1例

著者: 服部瑛 ,   田村多繪子 ,   松山達夫

ページ範囲:P.274 - P.275

 47歳,男性のQueyrat紅色肥厚症の1例を報告した.皮疹は陰茎亀頭,冠状溝さらに一部包皮にまで及んでいた.病理組織学的にはBowen病と同様であった.皮疹の範囲が広範囲のため,5-FU軟膏の密封療法を行い,良好な結果を得た.自験例のように亀頭に生じ広範囲の本症の場合,手術前の一つの手段としてまず最初に試みてよい治療法と思われた.

子宮頸癌の再発後に生じたQueyrat紅色肥厚症の1例

著者: 松本博子 ,   安西秀美 ,   谷川瑛子 ,   杉浦丹 ,   今西克彦 ,   安田政実 ,   室博之

ページ範囲:P.277 - P.280

 両大陰唇外側から肛門近傍に至る広範囲Queyrat紅色肥厚症の69歳女性例を報告した.初診8年前に子宮頸癌根治術および放射線療法を施行,3年前断端再発を指摘されたが根治的治療を拒否し,漢方薬のみ内服していた.2年前より外陰部に皮疹が出現し,初診時扁平隆起したビロード状辺縁黒色の局面を形成していた.病理組織像はBowen病の所見で再発子宮頸癌に対する化学療法が皮膚病変にも奏効し,平坦化した.ヒトパピローマウイルスの検索は,6,11,16,18,31,33,35型についてin situ hybridization法と免疫組織化学を行ったが,皮膚および膣内癌再発部とも陰性であった.Queyrat紅色肥厚症の最近の本邦報告例につき,悪性腫瘍の合併およびヒトパピローマウイルスとの関連を含めて考察した.

連載

Clinical Exercises・84—出題と解答

著者: 熊切正信

ページ範囲:P.234 - P.234

167
壊疽性膿皮症の合併症としてもっとも頻度の高い疾患はどれか.
A:骨髄異形成症候群

NOTES FROM THE RICE COUNTRY・3

著者:

ページ範囲:P.281 - P.281

ミャンマー旅行記
 今回は趣を変えて大変楽しかったミャンマーの旅についてお話ししましょう.まず初めに旅行の準備はここアメリカからインターネットを使ってホテルやガイドと運転手等を直接ミャンマーの旅行代理店に手配させることができました.ガイドは日本語,英語どちらのガイドでも手配できますし,最高級ホテルも随分と安く泊まることができました.旅行代理店は私たちの希望を聞き入れて無駄のない旅行日程を立ててくれ,最高の思い出となりました.
 首都ヤンゴン(旧ラングン)では,前回25年前にビルマを訪ねた時に会った当時の観光局長に再びお会いすることができました.当時はお互いに英語で話したものですが今回はなぜかほとんど日本語で話をし,また仏教大学の学長を訪ねる機会に恵まれましたが,この学長も日本語がおできになり,年配の方はまだ随分と日本語を話せるようです.ミャンマーでは仏教が生活の一部になっており,日に一度はお寺参りをしています.男の子は7歳前後になると1週間から1か月ほど仏門に入り,その後も40代,60代と修行を行うそうです.私たち旅行者にとっては仏教国を旅するのは安全で,スリに会うこともなく助かりました.熱心な仏教徒の皆さんはストゥーパ(仏舎利塔)を国中に寄贈し,見渡す限りの黄金に輝くストゥーパに圧倒されました.ついつい撮ったフィルムの数が75本にもなったほどです.また面白いことに一つのお寺にいる僧侶の数が比較的少ないのですが,あまりにもお守りしなければならない寺院が多すぎるので無理もないことだと思いました.そのせいでしょうか,ある有名なお寺では,ぜひ僧侶になりませんかと声をかけられてしまいました!

治療

OK−432局注療法が奏効した頬部リンパ管腫の1例

著者: 小林真己 ,   伊藤嘉恭 ,   赤木淳 ,   多島新吾 ,   石橋明

ページ範囲:P.282 - P.284

 14歳,男性の左頬部海綿状リンパ管腫.2.5KEのOK−432を生食10mlに希釈したものの8mlを局注した.注入2日後に38.2℃の発熱と局所の発赤,腫脹,熱感が一過性に認められた以外に,副作用はなかった.腫瘍の著明な縮小がみられた.

基本情報

臨床皮膚科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1324

印刷版ISSN 0021-4973

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