文献詳細
症例報告
文献概要
1998年に経験した15歳以上の麻疹6例を報告した.症例1,4,6は幼児期の麻疹ワクチン接種を確認できた.麻疹ワクチン接種歴のある例はない例より,麻疹の症状や検査値異常が軽い傾向がみられ,とくに異型リンパ球の出現で大きな差がみられた.麻疹ワクチン接種歴のある例のHI抗体価とIgG(EIA)抗体価は急性期に陽性で,回復期は高値となった.麻疹ワクチンの接種歴があっても,また急性期のHI抗体価が8倍以上あっても,麻疹の可能性があるので注意が必要である.
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