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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻4号

2000年04月発行

症例報告

水疱性円板状エリテマトーデスの1例

著者: 橋壁道雄1 大塚勤1 山蔭明生1 山崎雙次1 黒須端枝2

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室 2上都賀総合病院皮膚科

ページ範囲:P.323 - P.325

文献概要

 39歳,女性,タイ人.1998年1月より,顔面,前胸部に自覚症状のない,辺縁に帽針頭大の小水疱が並んだ拇指頭大までの角化性紅斑が出現.TPHA 320 x,抗核抗体(-).組織学的に不全角化,基底層の液状変性,表皮下水疱,メラニンの滴落,真皮上層の血管拡張,付属器周囲にリンパ球浸潤が認められた.蛍光抗体直接法にて表皮・真皮境界部にIgG,IgA,IgM,C3ともに陰性.プレドニゾロン1日15mg内服およびロコイド軟膏単純塗布を開始.4週間後には皮疹は色素沈着を残し軽快.プレドニゾロンを漸減・中止し,約1年後の現在再発はみられていない.全身性エリテマトーデスでは水疱形成は時おりみられるが,円板状エリテマトーデスに水疱を生じたとの報告はいまだみられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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