icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻4号

2000年04月発行

文献概要

症例報告

限界線照射により発生した有棘細胞癌

著者: 谷口章雄1 山本菜穂子2 田中信2

所属機関: 1谷口クリニック 2静岡赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.350 - P.351

文献購入ページに移動
 69歳,男性.6年前,外科医院にて足白癬に対して限界線照射治療が約8か月間続けられた.限界線照射治療開始後2か月目より両足背,両足底に慢性放射線皮膚炎が出現し,限界線照射治療開始後5か月目より,右足底に限界線照射が原因と思われる角化症が出現した.限界線照射治療後3年目に右足底の角化症の部位に有棘細胞癌が発生した.本症例は限界線照射により放射線角化症が生じ,それが有棘細胞癌に移行したものであり,限界線照射は廃止すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?