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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻4号

2000年04月発行

症例報告

小児爪甲色素線条の1例

著者: 森川貴仁1 宮澤仁1

所属機関: 1勤医協札幌病院皮膚科

ページ範囲:P.357 - P.359

文献概要

 症例:10歳,女児.右母指爪に特別な誘因なく黒色色素線条が出現してきた.4歳時,某病院を受診し,切除したほうがよいと言われ不安になり,徐々に拡大したため,同年当科を受診した.受診時,右母指爪の尺側3mm程度を残し,中央部1/3が黒褐色,橈側1/3は黒色で,爪甲の凹凸,爪甲層状剥離を認めた.また,後爪郭では青色が透見された.家族の強い希望と,小児の爪甲色素線条が自然消失した報告例を踏まえ外来で慎重に経過観察することとした.7年7か月後,橈側2mmを残し,色素線条はほぼ消失し,また爪の変形も消失した.過去の報告には生後まもなく出現した爪甲色素線条に爪変形を伴っていたものを経過観察した報告は見あたらず,貴重な症例と考え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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