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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻4号

2000年04月発行

連載

NOTES FROM THE RICE COUNTRY・4

所属機関: 1California大学San Diego校

ページ範囲:P.368 - P.368

文献概要

“A Day In My Office”
 “A Day in the Life of…”は本や映画等でおなじみですが,今回はアメリカの皮膚科医のスタイル(私自身を例に取らせて頂きます)についてお話ししましょう.最近はグループ開業(複数の皮膚科医で一つの医院/設備や従業員を共有する)がほとんどで,私のようにソロで開業し,しかもコスメチックなことは一切やらない皮膚科医が少なくなりました.私は通常午前8時15分頃オフィスへ到着し,コーヒーを飲みながら診察前に電子メールを調べたり,また私が読んでしまった医院で購読している雑誌(コンピュータ,美術,車,オーディオ,日本経済新聞/英語版に至るまでありとあらゆるもの)を待合い室に出し,診察は9時に開始します.通常午前中10人,午後12,3人ほどの患者を診ており,excision surgeryも看護婦なしで一人でやっています.その場合は午前,午後の最後に45分をさいて11時15分か4時15分から始めるようにして他の患者に迷惑がかからないようにし,一人では手に負えないときはMOHSや形成外科といった専門医に回しています.
 診察の場合ですが初診の患者さんはやはり再来よりもずっと時間が掛かってしまいます.というのも病気の一般的な説明に始まり,ありとあらゆる治療の可能性等を詳しく説明して納得させねばならず,またこれが乾癬の患者さんだったりするとさらに時間を要します.しかしその反面再来の場合はわずかな時間で済みますので,もっと仕事,家族,学業や恋人のことなど患者の楽しいことがらについておしゃべりをし,楽しい時間を過ごしています.お互いに得るところが多く,私も患者も両方ハッピーです.また患者は私がコンピュータ好きだということをよく知っていて,度々病気ではなくコンピュータの話を聞きに来る患者もいるほどです.以前に申し上げたと思いますが,ここアメリカでは以前にも増してペーパーワークが増えておりますが,幸いに私の医院では私がやらなくてもよいように従業員がやってくれますので,お陰で私は思う存分に患者と時間を過ごすことができます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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