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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻5号

2000年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000 3 新しい検査法と診断法

デルマトスコープの有用性—臨床的側面から

著者: 小口真司1 斎田俊明1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.65 - P.70

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 色素性皮膚病変に油浸オイルなどを滴下したうえで,デルマトスコープやビデオマイクロスコープを用いて拡大像を観察する方法をデルマトスコピーあるいはepilumines—cence microscopy(ELM)という.肉眼のみでは認識できない各種の所見が明瞭に観察され,診断確定に有用である.われわれは,掌蹠のメラノーマの色素斑部や早期病変がparallel ridge patternと称する独特なELM所見を高率に呈することを見いだしている.この診断法は掌蹠のみでなく,生毛部のメラノーマと色素細胞母斑の鑑別にも有用であり,基底細胞癌,脂漏性角化症,老人性色素斑,血腫などの診断や鑑別にも大いに役立つ.良性か悪性か,診断に迷うことの多い色素性病変の非侵襲的診断法として,今後,皮膚科の日常診療に広く利用されることが望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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