icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻5号

2000年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000

4 皮膚疾患治療のポイント

成人のアトピー性皮膚炎のメンタルケア

著者: 加茂登志子1 川本恭子1 堀川直史1 檜垣祐子2 有川順子2 吉原伸子2 川島眞2

所属機関: 1東京女子医科大学精神医学教室 2東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.98 - P.102

文献概要

 アトピー性皮膚炎は精神皮膚科学の観点から心理的要因が経過に影響を及ぼす皮膚疾患に分類されており,心理学的要因が皮膚症状の悪化と持続に重要な役割を果たす点と,itch-scratch cycleに感情的要素が大きな影響を与える点が指摘されている.15歳以上の成人のアトピー性皮膚炎患者に対するメンタルケアとしては,心理社会的ストレスに対するストレスマネージメントと,掻破行動に対する修正が重要である.さらに,掻破行動自体が心理社会的ストレスに対する不適応反応である可能性を考慮すると,ストレスマネージメントと掻破行動の修正はメンタルケアの両輪として同時にバランスよく行われる必要がある.重症例や精神疾患合併例には精神科医とのチーム医療が,また,皮膚科医が中心となってメンタルケアを行う場合は,コンサルテーション・リエゾン精神医学との技術面での交流が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら