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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻5号

2000年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000 4 皮膚疾患治療のポイント

ニトログリセリンテープによる強皮症患者の末梢循環不全の治療

著者: 関姿惠1 秋元幸子1 石川治1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.133 - P.137

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 全身性強皮症患者の末梢循環不全に対するニトログリセリン製剤含有テープ(NTGテープ)貼布の効果を,サーモグラフィーを用いた手指温測定および臨床症状の変化により評価した.全身性強皮症患者25名の一側の手関節部にNTGテープを貼布した後,手指温の変化を経時的に検討し,また,12名においてNTGテープ貼布後のRaynaud現象,指尖潰瘍,自覚症状の変化を評価した.NTGテープ貼布60分後には60.0%(15/25)の患者で2℃以上の手指温上昇を認めた.温度上昇例は貼布前の手指温が健常人の手指温の平均−2SD以下に低下している例で有意に多く(p<0.01),臨床所見や罹患年数とは相関がなかった.Raynaud現象は33.3%(4/12),指尖潰瘍は44.4%(4/9),自覚症状は83.3%(10/12)の患者で改善した.NTGテープ貼布は全身性強皮症患者の末梢循環不全に対し試みる価値のある治療法と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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