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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻5号

2000年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000

5 皮膚科医のための臨床トピックス

アトピー性脊髄炎

著者: 堀内泉1 吉良潤一1

所属機関: 1九州大学医学部脳神経病研究施設神経内科

ページ範囲:P.169 - P.172

文献概要

 アトピー性皮膚炎(AD)合併脊髄炎は,1)ADが先行する,2)四肢遠位部の異常感覚(ジンジン感)を主徴とする,3)頸髄病巣が高率,4)高IgE血症,5)ダニ特異的IgEが陽性,6)髄液所見が正常,7)軽い頸髄症候が動揺しつつ長く続き,MRI上も小病巣が長く残存する,などの特徴を呈する.AD非合併脊髄炎でも高IgE血症とダニ特異的IgE陽性率が健常対照より高く,胸髄に病巣の分布が多い.したがって,高IgE血症とダニ特異的IgE陽性の一群の脊髄炎患者が存在し,AD合併例では頸髄に,非合併例では胸髄に病巣がみられることが多いと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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