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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻5号

2000年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000

5 皮膚科医のための臨床トピックス

強皮症・Sjögren症候群の病因としてのキメリズム

著者: 根岸泉1 遠藤雪恵1 石川治1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.180 - P.181

文献概要

 慢性移植片対宿主病(GVHD)では,しばしば全身性強皮症(SSc)やSjögren症候群(SjS)との類似症状が発症する.最近,SSc患者の血中ならびに皮膚病変部に胎児由来単核球が同定され,発症メカニズムとしてキメリズムが注目されている.そこで,我々もSScならびにSjS患者について検討を試みたところ,SSc患者の末梢血中,SjS患者の口唇小唾液腺中に胎児由来DNA配列を検出できた.キメリズムだけで両疾患の発症メカニズムのすべてを説明することはできないが,一部の患者ではGVHD様反応による直接的な組織障害,あるいは間接的に自己免疫反応が誘導されている可能性が示唆される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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