文献詳細
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000
5 皮膚科医のための臨床トピックス
文献概要
ダイオキシン類による環境汚染が,人の健康に悪影響を与えることが危惧されている.ダイオキシン類は強い毒性とともに発癌性,発生毒性,生殖異常,免疫毒性などが動物実験で報告されている.人の高度濃度曝露では,クロールアクネなどの皮膚病変が観察される.さらに児の性比の変化,子宮内膜症,甲状腺機能異常,免疫毒性に関する知見が蓄積されている.ダイオキシン類による環境汚染問題は,ダイオキシン類の発生源対策が最も重要である.ゴミ焼却場の改善や,ゴミの分別収集を進め,さらにゴミの減量化のために,包装,流通システム,リサイクルシステムの改善が重要である.
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