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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻6号

2000年05月発行

文献概要

原著

自己免疫性水疱症血清の蛍光抗体法ならびにELISA法による抗体検索—日米2施設で交換された各20例の未知血清の検討

著者: 布袋祐子1 天谷雅行2 Ernst H.2 Richard W.2 西川武二1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2ニューヨーク大学バッファロー校医学部微生物学教室

ページ範囲:P.393 - P.396

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 今回我々は日米2施設で交換された自己免疫性水疱症未知血清の間接蛍光抗体法(IIF)とデスモグレインELISAの比較検討を行った.IIF,ELISAにて合わせて38/40例において両施設間での結果が一致した.IIFは基質や検査担当者によるばらつきがあるという欠点があったが,抗表皮細胞間抗体のみならず,抗基底膜抗体や抗核抗体等の自己抗体検索に有用な検査法であった.ELISAでの結果はばらつきが少なく,天疱瘡を他の自己免疫性水疱症から的確に鑑別しうる有用な検査法であることが確認された.またIIFで検出し得なかった自己抗体をELISAにて検出症例も認めた.今後自己免疫性水疱症の診断には蛍光抗体法とELISAが併用されることが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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