文献詳細
文献概要
症例報告
Creeping eruptionを呈したマンソン孤虫症の1例
著者: 渡邉昌彦1 角田孝彦1
所属機関: 1山形市立病院済生館皮膚科
ページ範囲:P.403 - P.405
文献購入ページに移動 61歳,女性.数年前から,左大腿に移動性の皮下硬結を認めた.その後,左大腿に痒みを伴う線状の紅斑が出現した.寄生虫症が疑われたため,皮疹部位を切除したところ,病理組織にて,真皮中層に虫体の横断面を認め,マンソン孤虫症と診断した.感染源は鯉の「洗い」が考えられた.自験例は,マンソン孤虫症では比較的珍しいcreeping eruptionを呈していた.また,マンソン孤虫抗原を用いたELISA法による血清抗体価は,切除から3か月後に低下が認められた.
掲載誌情報