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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻7号

2000年06月発行

文献概要

原著

基底細胞癌の組織型と深部浸潤

著者: 竹之内辰也1 山田聰1 野本重敏2 山口英郎2 伊藤雅章2

所属機関: 1新潟県立がんセンター皮膚科 2新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.481 - P.484

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 基底細胞癌(BCC)は,その組織型により浸潤動態や再発率が異なることが知られている.249例のBCCを対象とし,組織型と深部浸潤との関連につき統計学的に検討した.組織型をnodular,infiltrative,morpheic,micro—nodular,superficialの5型に分類し,深部浸潤を反映する組織学的指標として,1)腫瘍周囲の皮表面から腫瘍最深部までの垂直距離(深部浸潤径),2)皮下組織への浸潤率,の2項目を評価した.その結果,infiltrative,morpheic,micr—onodularの3型のBCCは深部浸潤径,皮下への浸潤率ともにnodular, superficialの2型を上回っていた.BCCの治療に当たっては,これら組織型による浸潤動態の違いを考慮した上での手術計画,術後経過観察が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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