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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻7号

2000年06月発行

文献概要

症例報告

アトピー性皮膚炎に合併した丘疹性黄色腫の1例

著者: 大熊よう子1 石上雅一1 瀧本玲子1 村山功子1 吉池高志1 高森建二1

所属機関: 1順天堂大学浦安病院皮膚科

ページ範囲:P.516 - P.518

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 4歳,男児.乳児期よりアトピー性皮膚炎がある.2歳頃より眼周囲に無症候性の黄色丘疹が多数出現し,その後2年間で徐々に増加してほぼ全身に汎発化した.組織学的には真皮上層に泡沫細胞主体の細胞浸潤を認め,泡沫細胞はCD68染色陽性であった.一般検査所見ではLDH,IgEが高値のほかは血清脂質などすべて正常で,内臓病変,粘膜症状は認めなかった.以上より丘疹性黄色腫と診断した.丘疹性黄色腫は正脂血症性黄色腫の疾患群に属すると考えられている.若年性黄色肉芽腫,播種性黄色腫との鑑別,アトピー性皮膚炎との関連について若干の考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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