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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻8号

2000年07月発行

文献概要

今月の症例

広範囲に扁平コンジローマを認めた第2期顕症梅毒の1例

著者: 嵯峨兵太1 檜垣祐子1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.595 - P.597

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 33歳,男性.約4か月前にピンクサロンで感染の機会があった.1か月前から口囲に皮疹が出現し,肛囲,腋窩に拡大した.初診時頭部,耳介,口囲,鼻入口,左肩に痂皮を伴う小豆大紅色丘疹を認め,両腋窩,陰部には表面が湿潤した扁平隆起性淡紅色丘疹が多発し,悪臭を伴っていた.ガラス板法は128倍,TPHA法は10240倍であった.右腋窩の丘疹の組織像は,表皮索の延長が著明で,真皮上層から中層にかけて形質細胞主体の稠密な細胞浸潤を認め,酵素抗体法で有棘層に多数のTreponema Pallidumを認めた.第2期顕症梅毒と診断し,ベンジルペニシリンベンザチン1日160万単位の内服にて軽快した.腋窩,陰部に広範囲に扁平コンジローマが生じた理由として多汗や摩擦などの局所的要因の関与が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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