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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻8号

2000年07月発行

文献概要

症例報告

カリニ肺炎を併発した水疱性類天疱瘡の1例

著者: 三浦義則1 赤木淳1 榎本韻世1 多島新吾1 石橋明1

所属機関: 1防衛医科大学校皮膚科学教室

ページ範囲:P.612 - P.614

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 症例は77歳,男性.水疱性類天疱瘡の診断でメチルプレドニゾロン20mg/日を開始したが,口腔内のびらんが難治のため,メトトレキセートの内服を追加した.併用開始から約5週間後,間質性肺炎が出現し,喀痰からカリニの嚢子が検出された.ST合剤等を投与し,メチルプレドニゾロンのパルス療法を追加して効果が認められたが,気胸の続発を契機に病状は悪化し,発症から3週間余で永眠した.カリニ肺炎の好発時期は,原疾患が治療により軽快し薬剤が減量された,治療開始2〜4か月後頃にあり,この時期は特にカリニ肺炎の監視を怠るべきでないことを強調したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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