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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻8号

2000年07月発行

治療

Topical haemotherapyが有効であった難治性下腿潰瘍の1例

著者: 澤田陽子1 青山裕美1 船橋美雪2 野田徳朗3 神谷秀喜1 北島康雄1

所属機関: 1岐阜大学医学部皮膚科教室 2岐阜市民病院皮膚科 3下呂温泉病院皮膚科

ページ範囲:P.663 - P.665

文献概要

 40歳,女性.1992年8月から,不全型Behçet病と診断され,近医で加療されていた.1995年春頃より下腿に潰瘍が多発し,徐々に拡大,増加した.様々な外用療法,ステロイドおよびシクロスポリンの全身投与を受けたが潰瘍は縮小しなかった.その後デブリードマンおよび薄目分層植皮術を施行したが,生着が不良であった.潰瘍にtopical haemotherapy(THT)を単独で開始したところ,良好な肉芽形成と上皮化がみられた.また,デブリードマンおよびメッシュ植皮術後にTHTを併用したところ植皮片の生着は良好であった.THTが有効な理由として成長因子やプロテアーゼの関与があげられているが詳細は不明である.治療抵抗性の下腿潰瘍に対して,THTは試みるべき一つの方法と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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