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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻9号

2000年08月発行

症例報告

ブシラミンによる薬疹の1例とそのパッチテスト至適濃度の検討

著者: 永尾淳1 須貝哲郎2 田水智子2 赤井育子2

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科学教室 2池田回生病院皮膚科

ページ範囲:P.693 - P.695

文献概要

 46歳,女性.他医で慢性関節リウマチと診断され,ブシラミン(リマチル®)等を処方されたところ,発熱と躯幹および四肢に一部融合傾向を示す暗赤色小豆大の紅斑が出現した.末梢血中好酸球数の増加と,病理組織像で表皮真皮境界部から真皮上層にかけての炎症細胞浸潤および液状変性を認め,パッチテスト72時間後の判定(ICDRG基準)でブシラミン5%pet.で++,2%pet.で+,1%pet.で+?の反応を示した.以上の所見よりブシラミンによる播種状紅斑丘疹型薬疹と診断した.コントロールパッチテストを施行した健常人30名のうちブシラミン2%pet.で陽性反応を示した者は認められず,ブシラミンのパッチテストの至適濃度は2%pet.であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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