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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻9号

2000年08月発行

文献概要

症例報告

著明な水疱形成をみたPrimula obconica皮膚炎の1例

著者: 石橋朋子1 神田憲子1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.700 - P.702

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 70歳,女性.趣味で10数種の草花を栽培している.Primula obconica(以下プリムラ)の手入れを始めた3か月後より,手指,前腕,耳部,両膝に痒みの強い不整形の浮腫性紅斑が出現した.手指では著明な水疱の形成を認めた.11種類の植物のas isパッチテストを施行したところ,24時間貼布後にプリムラをはじめ6種で陽性であった.経過とパッチテストで最も反応の強かったプリムラによる接触皮膚炎が主体と考えた.プリムラによる接触皮膚炎では,線状から不整形の紅斑と小型の水疱を呈することが多いが,大型の水疱の形成をみた点が特異と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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